-ドリアーノ・デローザと言う人間は、フレームビルダーとしてある種の気概が備わっている。
それは“職人気質”という単なる頑固さだけではない。 彼にある “プライド”が、他でもない、この男特有のものだ-
そんなことを常々感じていたが、彼の4日間の日本滞在の間に、その答えにより近づくことができたと思っている。
つまるところ、彼特有の誇りとは、一流の自転車職人としてのプライドのそれであることはもちろん、つけ加えれば、ドリアーノが「最も尊敬する自転車職人の父ウーゴ・デローザの息子である」という誇りや感謝、そして「我こそが、これまで父から学び授かったものを受け継ぎ、守ってきたのだ」という自負なのだと感じている。
このように、ドリアーノの心に、父に対する“尊敬”や、その息子であることの“誇り”が深く根付いており、その思いは少年の頃から今日までなにひとつ変わらず、むしろ年齢を重ねることで「父に似てきた」と人々から言われることに大きな喜びを得るようになった今でこそ、より明瞭に、より熱を帯びてきたのだとすれば、彼が何十年ものあいだ働き、慣れ親しんだ工房に別れを告げ、2015年に自らのブランドBIXXISを立ち上げたことや、この度のニューモデル「EPOPEA」のリリースを望んだことも、その理由の説明はずいぶんシンプルになる。

